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ナイロン-6,6の合成 ~縮合重合反応,ナイロン-6,6~

投稿日:6月 2, 2020 更新日:

こんにちは、transです。

今回は、縮合重合反応の代表例であるナイロン-6,6の合成の実験について紹介します。

まず、縮合重合反応の章では、モノマーとポリマーの関係性や、モノマーの重合法について紹介します。

また、ナイロン-6,6の章では、ナイロン-6,6を合成するときに用いるモノマーであるヘキサメチレンジアミンとアジポイルクロリドの物性,この反応における反応式や理論収量について紹介します。

 

実験の予習をやらなければいけないけど時間が無いという学生に向けて予習の手間が省けるようにこの記事を書いています。スマホを見ながら電車で予習することもできます。実験項目は某大学の実験テキストを参考にしています。

レベル的には、大学の学部生レベルを想定していますが、高校生も化学の発展的なことが知りたければ読んでいただいて構いません。

それでは行きましょう!

 

1、縮合重合反応

合体の画像

 

重合ってことなので合体して星を作っている写真にしてみました。

重合とは、単量体(モノマー)が化学結合によって高分子化合物すなわち重合体(ポリマー)になる反応のことです。

モノマーを重合させる方法は、いくつかありますが、今回は代表的な3つ(付加重合縮合重合開環重合)を紹介します。

 

付加重合とは、多重結合(二重結合や三重結合)を持つモノマーが連続して付加反応を起こすことによって起きる重合のことです。付加重合の例として、アクリロニトリルからポリアクリロニトリルを合成する反応を下に示します。

付加重合の画像

 

 

 

縮合重合とは、モノマーが持つ官能基(水素基やヒドロキシ基)が取れて水のような簡単な分子を生成しながら結合する縮合が連鎖的に起きる重合のことです。ちなみに、エステル化も縮合のひとつです。しかし、連鎖的には反応しないので縮合重合ではありません。

今回のナイロン-6,6も、ヘキサメチレンジアミンとアジポイルクロリドの縮合重合によって生成されます。ちなみに、とれる分子は水素基とクロロ基で塩酸を生成します。縮合重合の例として、本実験の反応式でもあるヘキサメチレンジアミンとアジポイルクロリドからナイロン-6,6を合成する反応を示します。

縮合重合の画像

 

 

 

 

 

開環重合とは、環構造を持った化合物に少量の反応開始剤を加えることにより、環構造が開き、順次結合していく重合のことです。まあ、付加重合の1つと見なすこともできます。例として、カプロラクタムに少量の水を加えてナイロン-6を合成する反応を下に示します。

開環重合の図

 

 

2、ナイロン-6,6

ナイロンの画像

 

ナイロン-6,6ということで、実際に利用されているナイロン繊維の写真です。

まず、ナイロン-6,6のモノマーであるヘキサメチレンジアミンとアジポイルクロリドの物性について紹介します。

 

ヘキサメチレンジアミンの構造式は以下の通りです。

ヘキサメチレンジアミン

 

 

 

 

 

また、ヘキサメチレンジアミンの物性は以下の通りです。

化学式:C₆H₁₆N₂

モル質量:116.2 g/mol

外観の状態:白色固体

融点:42 ℃

沸点:204 ℃

 

 

アジポイルクロリドの構造式は以下の通りです。

アジポイルクロリドの画像

 

 

 

 

 

また、アジポイルクロリドの物性は以下の通りです。

化学式:C₆H₈Cl₂O₂

モル質量:183.03 g/mol

外観の状態:無色~赤褐色液体

融点:262~264 ℃

沸点:105~107 ℃(2 mm Hg)

 

 

また、ナイロン-6,6を合成するときの化学反応式は以下の通りです。通常であれば、一直線で書きますが、スペースの都合上、2段で書きました。

ナイロン-6,6の合成式の画像

 

 

 

 

 

また、ナイロン-6,6の理論収量(完全に反応する得ることができる量,しかし反応は阻害や副反応で完全には進まないため誤差が出る)ですが、物質量が少ないモノマーの物質量に、ナイロン-6,6の1単位のモル質量をかけた値になります。

ちなみに、ナイロン-6,6の1単位とは、上記の反応式の[  ]の内部のことです。すなわち、モル質量は、ヘキサメチレンジアミンとアジポイルクロリドのモル質量の和から2つ塩化水素が取れた値であるので以下のようになります。

118.03+116.2-2×36.5 ≒ 226.2 g/mol 

 

つまり、反応時に物質量が少ないモノマーの使用量(g)をaで表すと以下の式で理論収量を算出することができます。

理論収量(g)=[{a(g)/183.03(g/mol)} or {a(g)/116.2(g/mol)}]×226.2(g/mol)

 

また、本実験の収率(理論収量に対してどの程度得られたかの割合)は、以下の式で算出することができる。

収率(%)={実際の収量(g)/理論収量(g)}×100(%)

 

 

 

3、~まとめ~

いかがでしたか?

今回は、縮合重合反応の代表例であるナイロン-6,6の合成実験について紹介しました。

特に、ナイロン-6,6の章の後半の反応式,理論収量,収率は大切なポイントなので、しっかり抑えておきましょう。

 

また、参考文献は以下の通りになります。

1、辰巳敬(他13名)「化学」数研出版、2012、p 391~392,397,400

 

 

 

最後になりますが、参考文献以外はコピペ厳禁です。バレます。気を付けてください。自分で理解してまとめてください。

今回の記事は以上になります。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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研究者で、思想家で、ゴルフ愛好家の三刀流大学院生です。高校時代に野球でイップスになり絶望しましたが、ゴルフに出会いました。今は、研究の合間に、バイトとゴルフをやっています。効率の良い豊かな人生を目指しています。化学・自己啓発・ゴルフについて呟きます。

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