transblog

~教養や趣味についてのブログ~

理系の教養

中和滴定② ~pH曲線,質量パーセント濃度~

投稿日:5月 9, 2020 更新日:

こんにちは、transです。

今回は、中和滴定において大切な、pH曲線,質量パーセント濃度、の2つのキーワードについて解説していきます。

実験の予習をやらなければいけないけど時間が無いという学生に向けて予習の手間が省けるようにこの記事を書いています。スマホで見ながら電車で予習することもできます。実験項目は某大学の実験テキストを参考にしています。

レベル的には、大学の学部生レベルを想定していますが、高校生も化学の発展的なことが知りたければ読んでいただいて構いません。

それでは行きましょう!

1、pH曲線

 

pH曲線とは、下に示した図のような横軸に滴下量、縦軸にpHを示した中和滴定においてのpH変化を表した曲線のことです。

pH曲線の図

 

pH曲線で重要なことは、これによって指示薬を決定することができることです。

青い曲線は強酸と強塩基のpH曲線、オレンジの破線は弱酸と強塩基のpH曲線を表しています。

また、赤枠は指示薬のメチルオレンジの変色域(色が変わるpH)、紫枠はフェノールフタレインの変色域を表しています。

例えば、青い曲線を見るとメチルオレンジを使っても、フェノールフタレインを使っても変色域が、当量(ちょうど中和されるときの滴下量)である10mL付近であることが分かります。しかし、オレンジの破線を見るとメチルオレンジを使った場合、全く当量ではない滴下して、すぐの0.2mL付近で変色域になってしまうことが分かります。つまり、弱酸と強塩基の滴定においてはフェノールフタレインしか指示薬に使えないのです。

このようにpH曲線によって指示薬を判断することができます。

 

その他の指示薬の変色域は以下のサイトを参考にしてみてください。

https://www.nacalai.co.jp/information/trivia2/13.html

 

以上が中和滴定とpH曲線についてです。

 

この章のまとめです。

弱酸と強塩基の滴定においてはフェノールフタレインしか指示薬に使えない

pH曲線によって指示薬を判断することができる

 

 

2、質量パーセント濃度

酢の画像

 

この章では、主に質量パーセント濃度の求め方について説明します。

質量パーセント濃度とは、溶液の質量に対する溶質の質量の割合を百分率、つまりパーセントで表した濃度のことです。

具体的には以下の式で算出できます。中学生の復習ですが一応、載せておきます。食塩水の濃度とかでやったと思います。

質量パーセント濃度式

また、よく中和滴定で用いるのが食酢の濃度から質量パーセント濃度を算出するときです。具体的には以下の式で算出できます。こっちの式の方が、よく使うので抑えておきましょう。

質量パーセント濃度式②

食酢のモル濃度は中和滴定により算出したもの、食酢の体積は中和滴定に用いたものを式に入れてください。

また、食酢の密度に関しては、酢酸の濃度は低く、ほぼ水と同等とみなして1000(g/L)にしています。別の指示が出ている場合は、そちらに従ってください。

 

以上が中和滴定における質量パーセント濃度の算出方法になります。

 

この章のまとめです。

中和滴定では食酢の濃度から質量パーセント濃度を算出することが多い

 

 

3、~まとめ~

いかがでしたか?

今回は、中和滴定のキーワードとして、pH曲線,質量パーセント濃度について説明しました。

 

今回の内容を全てまとめると以下のようになります

弱酸と強塩基の滴定においてはフェノールフタレインしか指示薬に使えない

pH曲線によって指示薬を判断することができる

中和滴定では食酢の濃度から質量パーセント濃度を算出することが多い

 

また、参考文献は以下の通りになります。

1、辰巳敬(他9名)「改訂版 化学基礎」数研出版、2016、p 117,154,163

 

最後になりますが、参考文献以外はコピペ厳禁です。バレます。気を付けてください。自分で理解してまとめてください。

今回の記事は以上になります。最後まで読んでいただき、ありがとうございました

 

-理系の教養

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事

研究者の画像

陰イオン定性分析 ~陰イオンの名称と色,分液漏斗~

こんにちは、transです。 今回は、陰イオン定性分析において大切な、陰イオンの名称と色,分液漏斗、の2つのキーワードについて解説していきます。 実験の予習をやらなければいけないけど時間が無いという学 …

花火の画像

炎色反応 ~炎色反応,スペクトル線~

こんにちは、transです。 今回は、炎色反応に関する実験について解説します。 まず、炎色反応の章では、通常の金属の炎色反応に加えて、ハロゲン元素で見られる炎色反応についても紹介します。さらに、日常生 …

雪の結晶の画像

鏡検分析 ~鏡検分析,結晶系の種類~

こんにちは、transです。 今回は、鏡検分析で重要なキーワードの鏡検分析と結晶系の種類について紹介します。 実験の予習をやらなければいけないけど時間が無いという学生に向けて予習の手間が省けるようにこ …

ホウレンソウの画像

ホウレンソウ色素の分離 ~薄層クロマトグラフィー,ホウレンソウの色素成分~

こんちにちは、transです。 今回は、薄層クロマトグラフィーを用いてホウレンソウの色素を分離する実験について紹介します。 まず、薄層クロマトグラフィーの章で、クロマトグラフィーや薄層クロマトグラフィ …

ナイロンの画像

ナイロン-6,6の合成 ~縮合重合反応,ナイロン-6,6~

こんにちは、transです。 今回は、縮合重合反応の代表例であるナイロン-6,6の合成の実験について紹介します。 まず、縮合重合反応の章では、モノマーとポリマーの関係性や、モノマーの重合法について紹介 …

プロフィール

研究者で、思想家で、ゴルフ愛好家の三刀流大学院生です。高校時代に野球でイップスになり絶望しましたが、ゴルフに出会いました。今は、研究の合間に、バイトとゴルフをやっています。効率の良い豊かな人生を目指しています。化学・自己啓発・ゴルフについて呟きます。

Twitterはこちらから